2020/09/27 11:00
と、私が勝手に思っている
WALDOのハイネックニット
いい赤だと思いませんか?
アップでみるとこんな色です。
写真だと正確につたえられませんが。
民族衣装にありそうで、なんだかちょっと古くさい野暮ったく温もりをかんじる牧歌的な赤。
セーター自体はゆったりしたシルエットですが
ハイゲージで若干の光沢がある毛糸で編まれていて
牧歌的ながら洗練されたデザインです。
後ろ姿は前身頃より長めの丈
横にスリット
横姿をみると前後の長さの差が結構あるのが分かります
155cmのわたしでお尻まですっぽりかぶさる長さです。
袖のリブ丈も長めで
写真のマネキンのように手の甲を隠して指だけ見せると可愛らしい印象で着られます。
リブをあげて手首をだすと大人っぽい着こなしに。
そしてこの赤セーターには
旅がテーマでもあるWALDOならではの
素敵な付属品があるのです。
こちらのバッグ。
旅行時にセーターを収納する袋なのです。
心遣いと遊び心についにやけてしまいます。
家でもこの袋に入れて収納したらセーターに傷がつかないし
ハンガーにかけられるし便利に使える!
この袋だけでも欲しい、、、
で、わたしが前回ブログで書いた東欧の赤
主人が使っているユーゴスラビア土産の針山はこちら
だいぶ昔のものなので針山部分が煤けてしまっていますが、気持ちが伝わるでしょうか。
父の字で ユーゴ土産 と書いてあります。
30年程前のある時期、ロシア、ドイツ、ポーランド、あたりに出張することが多かった父が
ユーゴスラビアで買ってきたものか
その父が勤めていた会社に派遣され家族で来日していたユーゴスラビアの人からの贈り物か。
わたしが中1くらいの事だと思います。
ユーゴスラビアから転勤していらしたのはネディッチさんという方で、
日本に住みはじめて間もない時に一度
ご家族と住む神奈川の社宅に両親とともに招待してくださったことがあります。
ネディッチさんには奥さんと、わたしより3歳くらい下のアンドレアちゃんという女の子がいて
その子がおどおどしながらも自分の好きなシールとか絵葉書を見せてくれたことを覚えています。
わたしもわたしで異国の人に超緊張しているのでこどもな2人でなんかがんばって交流を図っていたと思います。
あまりよく覚えていません。
ですが、その時にご馳走になった、ほうれん草と鳥レバーのクリーム煮を
パイ皿に敷き詰めてパイ生地をかぶせて焼いたお料理が
とっても美味しくて感激したことは覚えています。
(それまで、焼き鳥のレバーが大嫌いだったので余計衝撃を受けた)
母も気に入ってしばらく家でも真似して作っていました。
たぶんレシピをその場で尋ねたのですが、ご主人しか英語が話せないので
うまく聞き出せなかったのではないかなぁ。
母が再現したパイは、美味しいけれど
何かスパイスが足りない気がしていました。
ナツメグだったのかな。
(でも何度も母の再現したパイを食べるうちに
母の味がユーゴパイの味の記憶として舌に残っている)
アンドレアちゃんとはその後、文通でやりとりする様になりました。
お互い自分のお気に入りシールとか送り合い
クリスマスには他の海外派遣ファミリーと我が家の親戚を交えた大きなクリスマス会を開いたり。
多くはないが定期的に家族ぐるみで交流していました。
しかしネディッチさん一家は2年もしない間に、母国の紛争のために帰国しなくてはならなくなりました。
90年代は、ロシアとアメリカの冷戦状態が終結し、各国で民族紛争、内乱が勃発した時代で
多民族で構成されていたユーゴスラビア紛争はその時代の象徴のような気がしています。
そのときの私はぼんやりと、父が広げる新聞やテレビニュースを見て
去年の世界地図はもう古いんだ、
とか、まさしく「対岸の火事」的な感想しか持っていなくて
情けないです。。
細かいことは書きませんが、ネディッチさんに
「帰国した後も連絡してね」と父から何度も念を押したそうですが
帰国したあとは連絡が一切途絶えてしまいました。
無知で、民族紛争が対岸の火事だったわたしにとっては
いきなり戦争が身近に感じ
というか、アンドレアちゃんだけが心配で
戦場になった街で怯えながら身を隠している姿ばかり想像して
しばらく寝る時にしくしく泣いていたのは覚えています。←でもこどもなので3日くらいの話だと思います。
そんな思い出のユーゴスラビア。旧ユーゴスラビア。
いまは
スロベニア、クロアチア、ボスニア ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、北マケドニア
に一応、それぞれ独立しています。
クロアチアいってみたいな。
WALDOのセーターからだいぶ遠くまで話題が飛びましたが
実は、セーターに合わせて着ているsi:mのスカートについても言及するつもりでした。
色はこちらの方がつたわりますかね。
黒もありましたが売り切れました。
メーカーにも在庫なしです。
とても形がきれいで、もっときちんと紹介したいので
またこんど丁寧に写真なりで紹介させてください。
と言っているうちに売り切れてしまうかもしれませんが。
WALDOのセーターは
この東欧的な赤のみです。
このセーターが店内に届いたおかげで
私は忘れかけていたネディッチさん一家のこと
ほうれん草とレバーのクリームパイのことを
思い出しました。
そのころは日本企業の終身雇用システムに一石投じられていたときで
アメリカ式の契約制、年俸制、が良いのでは
という考え方が世の中にちらついていましたが
ネディッチさんが
能力が無い、使えなくなったらすぐファイヤーするアメリカ式と違って
ずっと一つのところにいられる日本式はwarm安心する
みたいなことを英語で書いていたのを
父が訳して話してくれたことも
思い出しました。
へー、としか思わなかったけれど
今となったら、ネディッチさんの生活環境の背景や抱えているものもみえて
考えさせられる意見だったんだな
とわかります。
妄想が広がりすぎるのでこの辺でおしまいにします。
しかし、妄想が広がる洋服って
楽しいですね。
大量生産のものでは
なかなか起こらない現象?
だと思います。
長々と、読んでくださりありがとうございます。
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